2023年6月25日
ここ最近クラウドサービスを利用している企業から問い合わせケースと合わせご紹介。
503 Service Unavailableとは
HyperText Transfer Protocol (HTTP) の 503 Service Unavailable サーバーエラーレスポンスコードで、サーバーがリクエストを処理する準備ができていないことを示します。
一般的な原因は、サーバーがメンテナンス中のために停止していることや、過負荷状態になっていることです。
このレスポンスは、一時的な条件に使用する必要があり、 Retry-After HTTP ヘッダーには、もし可能であれば、サービスの復旧に要する予想時間を含めるべきです。
エラーコード一覧は近々ご紹介いたします。
503エラーについて
HTTPステータスコードです。以下に、503エラーが発生する代表的な例と、それらを解決する方法を3つずつ説明します。
高負荷または過負荷状態への対応
- 対策1
サーバーリソースを増やす。サーバーのハードウェアのスケールアップ(CPU、メモリ、ストレージ)を行うことで、リクエストを処理できる能力を向上させます。
- 対策2
リクエストを負荷分散する。負荷分散装置(ロードバランサー)を使用してトラフィックを複数のサーバーに分散することで、リクエストの処理能力を増やします。
- 対策3
リクエストの最適化。サーバーサイドのコードやデータベースクエリを最適化し、リクエストの処理時間を短縮します。
サーバーメンテナンス
保守依頼前提となりますが、
- 対策1
ユーザーにメンテナンス情報を提供する。503エラーページをカスタマイズして、サーバーメンテナンス中である旨をユーザーに通知しましょう。
- 対策2
バックアップサーバーを使用する。メンテナンス中のサーバーとは別に、バックアップサーバーを用意しておくことで、ユーザーにサービスを提供し続けることができます。
- 対策3
メンテナンス時間を最小化する。メンテナンス作業を計画的かつ効率的に行い、サービス停止時間を最小限に抑える。
ソフトウェアの障害
- 対策1
ログを確認する。サーバーのログやエラーメッセージを確認し、障害の原因を特定します。
- 対策2
ソフトウェアの更新またはパッチ適用。ソフトウェアの最新バージョンにアップデートするか、既知の問題に対処するためのパッチを適用することで、障害を解消します。
- 対策3
ハードウェアのトラブルシューティング。サーバーのハードウェアやネットワーク機器に問題がある可能性があるため、それらを点検し、修復または交換することで問題を解決します。
こちらも保守になりますが、ユーザーにとってのライフラインになっているサイトなどに限ってはとても重視しなければならない部分です。
サーバー担当者が行うべき事項
高負荷または過負荷状態
サーバー担当者の対応:
- リソースモニタリング: サーバーのリソース使用状況(CPU、メモリ、ディスク使用量など)を定期的にモニタリングし、負荷の上昇を早期に検知します。
- スケーリング計画: 高負荷時に追加のリソースを動的に割り当てるためのスケーリング計画を策定し、負荷が増える前に対策を講じます。
- パフォーマンスチューニング: サーバーソフトウェアやデータベースの最適化を行い、リクエストの処理能力を向上させるための調整を行います。
インシデント対応、サーバー保守依頼事項
- バックアップの依頼: システムやデータのバックアップを定期的に実施するための依頼を行います。
- メンテナンスページのカスタマイズ依頼: メンテナンス中に表示する503エラーページのカスタマイズを依頼します。
- メンテナンス作業の支援: メンテナンス作業中のサポートや手順の提供を依頼します。
- ログの提供: エラーログやサーバーログの提供を依頼し、追加の分析や問題解決の支援を依頼します。
- ソフトウェアのアップデート依頼: ソフトウェアの最新バージョンへのアップデートや必要なパッチの適用を依頼します。
- デバッグおよび問題解決の支援: 問題の特定や修正に関する専門知識やサポートを依頼します。
- これらの対応と保守依頼は、サーバー担当者が問題の原因を特定し解決するために行うべき一般的な手順です。具体的な状況や要件に応じて、さらなる対策や依頼事項が追加される可能性があります。
ラインフライン同様、Webサイトが閲覧できなくなるのは事業にとっては致命的
100%稼動を謳うクラウドもレンタルサーバーもありませんので、このようになった時にどう対応してくれるのか?といった部分は契約時に確認すべき事項の一つになります。
運営をしないから保守依頼はしない。という場合でも、最低限は先のお客様のためにも自社の状況だけは把握しておく事をおすすめ致します。
リビジョン株式会社ではサーバーの移管、クラウドの設置作業代行等も行っておりますので、お気軽にフォームやチャットにてご相談ください。